2009/06/30(火)【平成21年6月一泊研修】『テーマ性のある観光地づくり』(講師:小佐野常夫氏)の講演を受講して
【日 時】平成21年6月21日(日)
【場 所】秀峰閣 湖月「会議室」
【講 師】観光カリスマ(前 富士河口湖町町長)
小佐野 常夫氏
【テーマ】「テーマ性のある観光地づくり」
私の思っていた町長さんは「雲の上の存在」で行政の上のほうで仕事をしている人というイメージでした。
しかし小佐野先生は「常に現場に足を運んでいたので、気軽に声をかけ得られる存在だった」とおっしゃるように、様々な新しい取り組みもその中から生まれてきたのだということを身に沁みてわかるような講義でした。
私の普段している観光(旅行)は、温泉宿に一泊して帰ってくる、何か近くに寄れるものがあればという感じですが・・・。
集客という観点から考えれば、このようなお客さんをリピーターに変えていかないといけません。
やはり困った時にはまず現場です。
お客さん(特に女性とおっしゃっていました)の生の声を聞く(アンケートを取る)ことをしたそうです。
その後「五感観光を中心として満足度の高い地域づくりをしていく」という話になるわけですが、お客さんの声を聞いた後、どのように具体的な事業として展開していくのか?この部分にお話の核があると思いました。
行政の中で観光のためにつける新しい事業のための予算というものは、なかったと思います。無い無い尽くしの中でどのような事業をうっていくのか。障壁がたくさんあったことは容易に予想されます。
お話の中では「通常の入り口を変えてみる」とありました。
新しい条例の整備や、温泉の掘削(ヒットアンドペイ)など、たくさんのアイディアを実現させていったことが挙げられていました。一見ダメではないかと思われることでも、解決に向けて試行錯誤してみる。自分の持ちうる熱意を周りに伝え、巻き込んでいく小佐野先生のモチベーションの高さのようなものを感じることができました。
予想はしていましたが国内の旅行は減少しているそうです。
そのような状況の中、当然国内だけではなく海外のお客さんをどのように集客していくのかというところにも目が向きます。
国策としての動きをどのように地域に展開・活用していくのか。
行政の上の方の動きに敏感に反応し、どこの地域にも先駆けて提案・実行していく動きは大変勉強になりました。
私は障害者福祉に携わっており、行政の方と協同して新しい事業に取り組んでいます。
先生の「民立たずして、行政栄えたためしなし(民栄ずして行栄ず)」のお言葉は、行政にお任せばかりでなく一緒になって街づくりをしていく必要性について再確認し、元気をいただきました。住民の熱意や願いを上手に行政に伝え、一緒になってよいものを作っていきたいと強く感じることができた講義でした。