2009/10/09(金)【2009年9月講座】島田憲一氏『昨日は夢、今日は行動、明日は実現』
【日 時】平成21年9月17日(木)18:00~
【場 所】上尾市商工会議所 大会議室
【講 師】清水金物 代表取締役 島田憲一氏
【テーマ】『昨日は夢、今日は行動、明日は実現』
講師の島田氏は、秩父・みやのかわ商店街振興組合の理事長であり、全国的に有名となったナイトバザールの仕掛け人です。数々のアイデアを実行に移す力強いエネルギーとリーダーシップで、商店街の再生・地域の皆が参加できる“元気になる街づくり”に取り組んできた経験についてご講演を頂きました。
まず、秩父産メープルシロップを使ったお菓子が、世界的な食品の品評会「モンドセレクション」で、金賞及び銀賞を連続受賞したお話を頂きました。「森を育ててお菓子をつくる」というスローガンのもと、土地柄を活かした楓の植樹、そして樹液からメープルシロップを採取し、名物のなかった秩父に世界が認めるブランドを誕生させたお話は大変興味深いものでした。
また、秩父の銅採掘の歴史を活かした、日本初のコイン型共通商品券「和銅開珎」誕生のお話では、“前例がない”を覆し、国さえも動かした行動力に感嘆致しました。
「どうして皆、商品券というと紙しか考えないのだろう。商品券でコインがあってもいいじゃないか。」との発想から実現化した商品券は、販売2時間で3億円を売り尽くす大盛況だったそうです。地元のもので町を興し人を呼び、地域の人々を活性化し、町にも人にも恩恵を施す。まさに理想の街づくりではないでしょうか。
そして昭和62年10月から23年目を迎えるナイトバザール。
特筆すべきは、毎月行うイベントを一度も休まぬ継続力と、一度も同じことをしない企画力です。「同じことをしないから飽きられない。
だから続けてこられた。」と先生はおっしゃっておりました。
数多彩なイベントの中には、好不評なものの他、御叱りをうけるような回もあったそうですが、継続して続けたことが町の習慣となり、行政から補助金がおりるまでに認知されました。さらには「ナイトバザールの時間帯、店内2割引」「店頭特価品セール」等の見出しをイベントと絡めたことにより、普段商店街に足を運ばない客層をも店内へと導くことに成功したそうです。ここでも人と町が再生する街づくりが繋がっているのだと驚嘆致しました。
“ボランティアバンクおたすけ隊”や、老人ホームへの出張商店街“楽々屋”のお話では、「人を知っている。コミュニティをもっている。」を活かし、町の人々の「困った・してほしい」を営利なく叶えサポートすることにより、商店街が人々の生活の軸として『共存・共生』の形を成し、街づくりの理想像を日常の中へまでも体現していることに圧巻致しました。
大型量販店が建ち並び、商店街がシャッター街へと変化していく昨今、シャッターを閉めている店が1件もなく、皆が助け合い・活かし合い・発展し合う、活気ある街づくりをしている秩父・みやのかわ商店街に対して、講演の中で次第に好意を抱きました。
近いうちに紅葉を見に秩父を訪れたいと思います。
「独自のPRポイント(強み)を活かし、どのように営業し発展させ、成果をもたらすか」、営業職の私には身に余る大変有難いお話の数々でした。島田氏の貴重なお話を聞けたことを糧として、私も地元に恩恵を還元できるよう励みたいと思います。
素晴らしい講演を有り難う御座いました。