2012/02/02(木)【2012年1月講座】新井順子氏『農業の国、フランスで無農薬のワイン作り』

【日時】平成24年1月19日(木)18:00~
【場所】上尾商工会議所 大会議室
【講師】(有)オドゥール
    代表取締役 新井 順子氏
【テーマ】農業の国、フランスで無農薬のワイン作り
【記録者】ヨガ教師・翻訳者 萩原 香

今回の講師は、有限会社オドゥール代表取締役社長 新井 順子氏です。

聚正義塾2012年1月講座-1

ビール会社のワインコーディネーターをしていた時代から、10年来の夢をかなえボルドー大学へ留学し醸造の理論を納め帰国、自由が丘でレストラン経営、さらに渡仏し自身の畑を経営するに至ってからこれまでの波乱万丈の歩みをたっぷり話して頂きました。

聚正義塾2012年1月講座-2

【フランスでの起業】

◎1年目に襲ってきた困難
右も左も分からず、8ヘクタール(東京ドーム2個分)の広大な畑でブドウを栽培。
収穫の時期に、なんとその8割をシカに食べられてしまうという被害にあった。
あまりにも悔しかった氏は、ある夜、ブドウを食い荒らしている犯人を突き止めよう、とブドウ畑の真ん中に車を止め、ライトもエンジンも止めて息を潜めていた。
そしていきなりヘッドライトを付けてみると、目の前に野生の鹿が少なくとも100頭は群がっていた。

◎2年目に襲ってきた困難
12月の大雨で水害に襲われる。
ワインの樽が水につかり、9月に仕込んだワインの3分の2がだめになってしまう。
この時、雑誌『日経ウーマン』が選ぶ“ウーマン・オブ・ザ・イヤー”の表彰で来日するも、かなり精神的な打撃を受けており、翌年結婚が決まっていたこともあり、もうワインつくりはやめようかとも思った。
しかし表彰式を終え、フランスに帰ると、だめだと思っていたワインが奇跡的に再発酵をはじめていた。このとき自然の力に感動し、さらに自分がワインを信じてあげられなかったことを反省。この事件以降、ワインをやめようなんて考えることは1度もなくなった。

聚正義塾2012年1月講座-3

◎3年目以降の困難
毎年毎年、あの手この手でいろんな問題が起こった。
あらゆる困難を乗り越えてきて、今はコワイものがなくなった。

☆このように苦労話をしているのに笑顔、イキイキとした表情でのマシンガントーク。話は尽きません。

私たちへの熱いそして力強いメッセージも。

「いくつになっても何かを始めるのにコワイなんてことはないです。
人生なんてチョイスの繰り返し、あのときああしていれば良かったなんて後悔はしないほうがいい。やらない後悔よりやって起きた後悔の方が良い!
私はずっとそうやって来ました。
物事を決めるとき、やろうかやらないか迷ったら、やれる環境があって迷っているなら絶対やってください!失敗してもまた立ち上がればいいんです。
私は40歳から始めたけれど楽しい(現在50歳)、20年後もきっと楽しい。
しかもやりたいことがまだまだたくさんあります!」と。

バイタリティあふれる新井氏のそのやりたいことの一つがNPO法人の立ち上げ。
ニートやゆとり世代の若者を巻き込んでブドウ~ワイン作りをし、社会に繋げようというプロジェクトです。
 
とても頼もしい先輩がいると、勇気付けられる講演でした。
どうもありがとうございました。

講演のあとは、グループディスカッション。
お題は「TPPは是か非か」

聚正義塾2012年1月号-6

まさかの時事問題でした。
テレビや新聞で話題になっていることは知っていましたが、私自身、身近な問題として考えたことは、恥ずかしいことにありませんでした。ディスカッションどころの話ではありません。なんとなくの見解を言うことしかできませんでした。

聚正義塾2012年1月号-5

来月の講座「ディベート講義」に向け、気を引き締めて社会に関心を持ち、自分の考えを持つ習慣をつけないといけないなと思いました。
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