3R (Reduce・Reuse・Recycle) 容器包装リサイクル法の概要
容器包装リサイクル法とは?
わが国では、年間5,059万トン(平成16年度)ものごみが排出されています。
一般家庭から排出される生活系ごみは3,405万トン。
そのうち「容器包装廃棄物」は、容積比で全体の約61パーセントもの割合を占めています。
現在、こうした容器包装廃棄物の発生を抑制するとともに、「資源」として甦らせるために、政府は平成7年(1995年)に「容器包装リサイクル法」(正式名称:容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律)を制定しました。
この法律は、家庭から一般廃棄物として排出される容器包装廃棄物のリサイクルシステムを構築することが目的となっています。
平成9年(1997年)に一部施行され、平成12年(2000年)に完全施行となりました。
また、施行後約10年が経過したこの制度の課題を解決するため、平成18年(2006年)に“改正容器包装リサイクル法”が成立し、平成19年(2007年)4月から施行されることになりました。
【容器包装リサイクル法の沿革】
平成7年 | 容器包装リサイクル法 制定 |
---|---|
平成9年 | 容器包装リサイクル法 一部施行 |
平成12年 | 完全施行(紙製容器包装、プラスチック製容器包装) |
平成18年6月 | 改正容器包装リサイクル法 成立 |
同年12月 | 改正容器包装リサイクル法 一部施行 (罰則強化、基本方針改正など) |
平成19年4月 | 改正容器包装リサイクル法 本施行 (容器包装廃棄物の排出抑制(リデュース)など) |
平成20年4月 | 改正容器包装リサイクル法 完全施行(事業者から市町村に資金を拠出する仕組など) |
【分別収集の対象となる容器包装】
種類 | イメージ | マーク | |
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金属 | アルミ缶 | ||
スチール缶 | |||
ガラス | 無色ガラスびん(※)、茶色ガラスびん(※)、 | ||
紙 | 飲料用 | ||
ボール製容器 | |||
紙製容器包装(段ボール、紙パック除く)(※) | |||
プラスチック | PETボトル(※) (しょうゆ、飲料、酒類) | ||
プラスチック製容器包装(※) |
(※)特定事業者に再商品化が義務づけられているものです。
容器包装の見分け方
容器包装には・・・
(1)その中身が商品であること
(2)その商品がなくなったり、その商品と分離された場合に不要になるもの が該当します。
※例えば、以下のものは容器包装には該当しません。
条件 | 具体例 |
---|---|
中身が「商品」でない場合 | ・手紙やダイレクトメールを入れた封筒 ・景品を入れた紙袋や箱 ・家庭で付した容器や包装 |
「商品」ではなく 「役務(サービス)」の提供に使った場合 | ・クリーニングの袋 ・商品券などに付した容器や包装など ・レンタルビデオ店の貸出用袋 ・宅配便の袋や箱 (ただし、通信販売用の容器として用いた場合は対象) |
中身商品と分離して不要にならない場合 | ・日本人形のガラスケース ・CDケース ・書籍のカバー ・楽器やカメラのケース |
社会理念上の判断によるもの | ・商品全体を包んでいる面積が1/2に満たさないもの ・ラベル・ステッカー・シール・テープ類 ・「容器」「包装」と物理的に分離されて使われているもの ・にぎり寿司の中仕切りなど |
事業者にはリサイクルの義務
事業者は、その事業において用いた、または製造・輸入した量の容器包装について、再商品化(リサイクル)を行う義務を負います。
リサイクルの環(イメージ)また、容器包装の薄肉化・軽量化、量り売り、レジ袋の有料化等により、容器包装廃棄物の排出抑制に努める必要があります。
※下記の事業者の方々は、原則として『容器包装リサイクル法』に定められた【特定事業者】になり、リサイクル義務を負います。
「容器」「包装」を利用して中身を販売する。
「容器」を製造する。
「容器」および「容器」「包装」が付いた商品を輸入して販売する。
※ただし、以下の用件にあたる小規模事業者については対象となりません。
業種 | 売上高 | 従業員 |
---|---|---|
製造業等 | 2億4,000万円以下 | かつ20名以下 |
商業、サービス業 | 7,000万円以下 | かつ5名以下 |
リサイクル(再商品化)への取組み方・考え方
容器包装リサイクル法において、特定事業者は資源を有効活用するため、リサイクル(再商品化)する役割が与えられています。
その負担すべき再商品化義務総量は、市町村による分別収集計画量・再商品化可能量に基づいて主務省が算出します。
↑(財)日本容器包装リサイクル協会HP内「あなたも特定業者範囲チャート」が別窓で開きます。
特定事業者が業務を怠ると罰則規定が適用されます
再商品化の義務を負う特定事業者が、万一この義務を履行しない場合は、国による「指導、助言」、「勧告」、「公表」、「命令」を経て「罰則」が適用されます。
再商品化義務を履行しない場合
帳簿の記帳をしなかったり、虚偽の記載をしたり、帳簿を保存しない場合
主務大臣から業務の報告を戻られたときに、報告をしなかったり、虚偽の報告をした場合
主務大臣から立ち入り検査を求められたときに、これを拒んだり、妨げたりした場合
※に対しては、「指導、助言」、「勧告」、「公表」を経て「命令」が出され、これに従わなかった場合に限り、100万円以下の罰金が科せられます。
~に対しては、20万円以下の罰金が科せられます。
詳しい情報は下記サイトにてご確認ください
「容器包装リサイクル法」に関する詳しい情報は、財団法人 日本容器包装リサイクル協会や環境省のホームページをご覧ください。
☆財団法人 日本容器包装リサイクル協会
http://www.jcpra.or.jp/index.html
(財)日本容器包装リサイクル協会HPへ「あなたも特定業者? 判定チャート」や「申請書類のダウンロード」、「オンライン手続き」などのコンテンツがあります。
また、協会発行のパンフレットもPDFファイルで入手可能。
「容器包装リサイクル法--なぜ?なに?リサイクルビデオ」などの動画も閲覧できます。
「容器包装リサイクル法百科事典」のコーナーでは、意味のわかりにくい専門用語を調べることが出来ます。 「セミナー情報」「イベント情報」の掲載も有り。
☆環境省 3R容器包装リサイクル法HP
http://www.env.go.jp/recycle/yoki/index.html
環境省 3R容器包装リサイクル法HPへ容器包装リサイクル法の改正」、「地域の容器包装3Rの取組商会」「法令・データ集」「あなたのマイバックまいふろしき作品紹介」、「容器包装リサイクル法パンフレット」などのコンテンツがあります。「国と事業者による自主協定」や「容器包装3R推進キャンペーン」などの具体的事例もわかりやすい。
パンフレットの内容は、どちらかというと特定業者向けというよりは、一般市民向けの内容になっています。